痔の悩み
痔で悩んでいる人は年齢や性別にかかわらず実に多いようで、そのため痔の治療に関する情報もいろいろ出回っていて、おおよその知識についてはある程度知っている場合も多いようです。
しかしいざ痔の症状が治ってしまうと、もともとの原因についてはあまり自覚や関心が無く、再び発症させてしまう人も少なくないのです。痔が再発していいことは何もありませんし、特に内痔核が悪化して脱肛などになっては大変です。ここではまず痔の原因についてお話ししたいと思います。
もともと痔といえば、イメージとしてはどちらかというと年配の男性がなりやすい病気で、自分が痔になると恥ずかしいというのが、一般的な捉え方だと思いますが、実際には若年層でも女性でも発症するのが痔です。
痔は環境的には普段運動不足の人の方がなりやすく、オフィスでの仕事が忙しいビジネスマンやOL、現役を引退してから家でゴロゴロしている人などの発症確率が高くなっています。
痔は人間特有の病気であり、それは人間が直立二足歩行するからで、人間の場合は直腸や肛門付近の血管が、重力に反して頭の方向に流れていくので大きい圧力がかかっているのです。そこで長時間の立仕事や座り仕事で肛門付近の体液の滞留、便秘などが慢性化すると、更に肛門部に強い力がかかって痔が発症しやすくなるわけです。
こうして直立二足歩行する人間は、痔や椎間板ヘルニアなどを発症する特有の悩みを持つようになり、それだけに普段から痔の予防については気を配らなければならないのです。